
相続した実家や転居後の住宅を空き家のまま所有していると、「いずれ売却するつもりだから、今はそのままでも問題ない」と考えてしまうことがあります。しかし、人が住まなくなった住宅は換気や清掃、設備の使用機会が減り、建物の劣化に気付きにくくなります。
国土交通省も、空き家を放置すると老朽化や損傷が進み、資産価値が低下して売却や賃貸が難しくなる可能性があると注意を促しています。空き家の売却を考えているなら、売却活動を始めてからではなく、所有している段階から管理状態を意識することが大切です。
ここでは、空き家の管理状態が不動産売却にどのような影響を与えるのか、売却に備えて何をしておくべきなのかを解説します。
目次
空き家の管理状態はなぜ売却に影響する?
不動産の売却価格は、立地や土地面積、築年数、建物の状態、周辺の取引相場など、さまざまな要素を踏まえて判断されます。そのため、「管理をしていれば必ず高く売れる」というわけではありません。
一方、適切に管理されていない空き家は建物の傷みが進む可能性があります。国土交通省は、空き家を放置すると老朽化や損傷が進み、資産価値が低下して売買などが困難になる場合があるとしています。
特に注意したいのが換気です。閉め切った状態が続けば湿気がこもりやすくなり、カビなどの原因になります。
空き家を将来的に売却する予定があるなら、「売るまで放置する」のではなく、現在の状態をできるだけ維持するという視点が重要です。
管理不足で起こりやすい空き家の劣化
空き家の管理不足による問題は、建物内部だけではありません。
例えば、長期間換気をしなければ湿気やカビが発生する可能性があります。雨漏りや外壁・屋根などの破損も、定期的に確認していなければ発見が遅れることがあります。
敷地についても注意が必要です。庭の雑草が伸びたり、樹木の枝が隣地や道路へ越境したりすれば、周辺環境にも影響を与えます。害虫などが発生する可能性もあり、管理上の問題がさらに広がるケースも考えられます。
こうした状態は建物そのものの劣化だけでなく、購入希望者が内覧した際の印象にも影響します。外観や室内が荒れていれば、買主が購入後の修繕費用を意識する要因にもなるでしょう。
管理不足は単なる「見た目」の問題ではなく、物件の状態や売却のしやすさに関係する可能性があります。
売却予定の空き家で行いたい管理
将来的な不動産売却を考えている空き家では、定期的に建物と敷地の状態を確認しましょう。
代表的なのは室内の換気です。窓や収納部分などを開けて空気を入れ替え、湿気がこもり続けることを防ぎます。水道を利用できる状態であれば、排水管の封水切れなどを防ぐために通水することも管理方法の一つです。
室内外の清掃、雨漏りや破損箇所の確認、庭の草刈りや樹木の剪定なども検討しましょう。国土交通省も、資産価値を下げないためには庭木の手入れや換気などの定期的な管理が必要だと案内しています。
遠方にある実家を相続した場合など、所有者自身が頻繁に訪問するのが難しいケースもあります。その場合は、家族や専門の管理サービスなどを活用する方法も考えられます。
売却前のリフォームや解体は自己判断しない
空き家の傷みを発見すると、「リフォームしてから売ったほうが高くなるのでは」と考えるかもしれません。しかし、売却前に高額なリフォームを行ったからといって、その費用を売却価格にそのまま上乗せできるとは限りません。
空き家の状態によっては、現状のまま中古住宅として売る方法だけでなく、必要最低限の修繕をして売る、古家付き土地として売る、建物を解体して土地として売るなど複数の選択肢があります。
どの方法が適しているかは、建物の状態や立地、その地域で中古住宅と土地のどちらに需要があるかなどによって変わります。
そのため、リフォームや解体に大きな費用をかける前に、不動産会社へ査定を依頼し、現状のまま売る場合も含めて比較することが大切です。
空き家は「売ると決めてから」ではなく早めの相談を
空き家は時間の経過とともに状態が変化します。現在は大きな問題がなくても、管理されない期間が長くなれば、雨漏りや設備の不具合などが発生する可能性があります。
国土交通省は「不動産業による空き家対策推進プログラム」を策定し、不動産業者が物件調査、価格査定、売買・賃貸の仲介などを通じて空き家の流通や利活用に取り組むことを後押ししています。
「売却するかまだ決めていない」という段階でも、不動産会社に査定を依頼すれば、現在の価値や売却方法を検討するための材料を得られます。売却、賃貸、保有などの選択肢を比較し、空き家の状態が大きく変化する前に今後の方針を検討するとよいでしょう。
空き家の売却価格は、管理状態だけで決まるものではありません。立地や築年数、土地・建物の条件、地域の需要、市場動向なども価格を左右します。
しかし、管理不足によって建物の老朽化や損傷が進めば、修繕が必要になったり、そのまま住宅として活用することが難しくなったりする可能性があります。「いつか売却するから」と放置するのではなく、定期的に状態を確認することが大切です。
そして、空き家を売却する可能性があるなら、リフォームや解体を行う前に査定を受け、現状での価値や売却方法を確認してみましょう。適切な管理と早めの相談が、大切な不動産の価値を守りながら納得できる売却を目指す第一歩になります。
詳しくは「香川・高松の不動産売却サイト」プラスナイスにご相談ください