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住宅ローンが残っている家を売る方法と注意点
「まだローンが残っているけど、家を売りたい…」
そんなとき、「ローンがあると売れないのでは?」と不安になる方は多いです。
実は、住宅ローンが残っていても家を売ることは可能です。
この記事では、ローン残債がある家を売る方法と注意点を、初心者の方にもわかりやすく解説します。
ローンが残っている家でも売れる理由
ほとんどの住宅ローンには「抵当権(ていとうけん)」がついています。
これは、もし返済が滞った場合に銀行が家を差し押さえできる権利のことです。
そのため、ローンが残っている状態では、原則として銀行の許可なしに家を売ることはできません。
しかし、売却代金でローンを完済すれば、抵当権を外して売ることができます。
つまり、
売却金額 ≧ ローン残高
となれば、スムーズに売却できるということです。
ローン残債がある家の売却方法3つ
① 通常の「仲介」で売却する
もっとも一般的な方法です。
不動産会社に仲介を依頼し、売却金でローンを完済します。
もし売却価格がローン残高を上回れば、その差額は手元に残ります。
ただし、売却価格がローン残高より少ない場合は、その差額を現金で補う必要があります。
② 「住み替えローン」を使って次の家に買い替える
今の家を売って、新しい家を購入したい人は「住み替えローン」を利用する方法があります。
これは、今のローンの残債を新しい住宅ローンにまとめて借り換える仕組みです。
メリットは「今の家を売る前に次の家を買える」こと。
一方で、借入額が増えるため審査が厳しくなるという注意点もあります。
③ 「任意売却」で売る(残債が多い場合)
もし売却金額よりローン残高がかなり多い場合は、「任意売却」という方法もあります。
これは、銀行(債権者)に許可をもらって、抵当権を外して売却する手続きです。
任意売却なら、競売よりも高く売れるケースが多く、返済負担を軽くできる可能性も。
ただし、銀行との交渉が必要なため、専門業者に依頼するのが安心です。
売却の基本的な流れ
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ローン残高を確認する
まず、金融機関から「ローン残高証明書」を取り寄せます。 -
不動産会社に査定を依頼する
いくつかの会社に査定してもらい、相場を把握しましょう。 -
売却金でローンを完済できるか試算する
査定額と残高を比較し、不足が出ないかチェック。 -
媒介契約を結んで販売スタート
販売期間の目安は1〜3か月ほどです。 -
売買契約・決済・引き渡し
買主から代金を受け取り、そのお金でローンを完済。
同時に「抵当権の抹消登記」を行い、売却が完了します。
売却時の注意点
売却価格よりローンが多い場合はどうする?
残念ながら売却額がローン残高を下回る場合、差額を自分で用意しなければいけません。
もしそれが難しい場合は、早めに金融機関や不動産会社に相談を。
任意売却など、別の解決策を提案してもらえることがあります。
税金や費用の支払いも忘れずに
家を売るときには、
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仲介手数料
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登記費用
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印紙税
などの費用がかかります。
また、売却益が出た場合には譲渡所得税がかかりますが、
マイホームを売った場合は「3,000万円の特別控除」で非課税になることもあります。
住み替えをする場合の注意点
住み替えを考えている場合は、
「先に今の家を売る(売り先行)」か「先に新居を買う(買い先行)」かを決める必要があります。
それぞれメリット・デメリットがあるため、
資金計画をしっかり立ててから動くのがおすすめです。
失敗しないためのコツ
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不動産会社は複数社に査定を依頼する
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早めに金融機関へ相談する
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売却スケジュールと資金計画を明確にする
焦って進めるより、落ち着いて「数字を把握」することが成功のカギです。
まとめ
住宅ローンが残っている家でも、売却は十分に可能です。
大切なのは、
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残債と査定額のバランスを確認すること
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銀行や不動産会社に早めに相談すること
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税金や費用も含めた資金計画を立てること
これらをしっかり押さえれば、ローン残債があってもスムーズに家を売ることができます。